韓国的コンテンツ「ウェブトゥーン」(Webtoon)

By | 2015年7月18日

韓国の大衆文化「ウェブトゥーン」

韓国には「ウェブトゥーン」(Webtoon)というものがあります。

ウェブとカートゥーンの合成語(web+toon)で、ウェブで配信されるマンガのことです。

当初「もともとインターネットの普及が非常に早かった韓国ですから、そりゃマンガをネットで配信するって発想もアリだよね」くらいにしか考えていなかったのですが、実際触れてみると、もっともっと奥の深いものだったのです。

先日参加した東京国際ブックフェアにおけるシンポジウムで、「韓国のデジタル漫画(ウェブトゥーン)産業の一考察」という内容で、新丘大学・金貞明教授による発表を聞きましたが、ウェブトゥーンはやはり「韓国的コンテンツ」として位置づけられていました。

このウェブトゥーンの特徴として、最初からオンラインで提供することを前提に制作され、PC画面やスマートフォンでの閲覧に最適化されている点や、DaumやNAVER等の主要国産ポータルサイトで無料配信されているものがメイン(※)という点が挙げられますが、何より大衆文化として広く浸透している点は特筆すべきことと思います。実際、ウェブトゥーン原作のコンテンツが映画化・書籍化等がなされており、「源泉コンテンツ」として経済発展の一翼を担っている部分もあるのだとか。

(※)ウェブトゥーン専門サイトも存在します。また基本的に過去作品の閲覧は課金制、新作でも一部に有料配信のものがあるようです

ウェブトゥーンの先駆け「カン・プル」

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↑ウェブトゥーン作家「カン・プル」(강풀)

個人的に、ウェブトゥーンが「創造経済の核心コンテンツとして支持」(金貞明教授)されるほどの韓国的コンテンツとなった大きな理由は、作家カン・プル(강풀)の作品にあると思っています。

2003年、韓国二大ポータルサイトの一つDaum(ダウム)に掲載されたカン・プルの「純情漫画」が1日クリック数200万を記録し、これが既存のインターネットマンガと一線を画する韓国ウェブトゥーンの実質的スタートラインになったのですが(金貞明教授)、もしその先駆けがカン・プルでなかったのなら、ウェブトゥーンがここまで影響力のあるコンテンツとはなり得なかったのではないかとすら思います。

詳しくは後日にしますが、韓国ウェブトゥーン産業とは、先進的なITリテラシーと特徴あるコンテンツが融合した、イノベーションの成功例の一つといえるでしょう。

ちなみに、この「純情漫画」は映画化され、日本でもDVDが出ています。カン・プル作品はこれ以外でも多数が書籍化・映画化されています。

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